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May 17, 2007

オススメ本と気になる本

オススメの文庫新刊!
忘却の船に流れは光
忘却の船に流れは光 田中啓文

田中啓文の『忘却の船に流れは光』が文庫で出たので、本屋さんで表紙を確認して「文庫版のためのあとがき」を立ち読みしてきました。
僕はJコレクション版で読んでるんですが、大好きなんです……あまり声を大にして言えないけど(^^;

以下、昔(ブログになる前の2003年8月の日記)に書いた感想を引用。

「悪魔」の襲来から「壁」によって守られた「世界」……その閉鎖された5層構造の「世界」では、治安、生産、出産、育児などの役割分担のために人体改造された7種類の者と、なんの役割もあたえられていない最下層民がいて、「殿堂」が全てを宗教的に支配している。主人公で「殿堂」の聖職者ブルーはその「世界」と「殿堂」による支配に、しがいに疑問を持ち始めて……。
と書くと、管理社会との戦いと開放ってな定番テーマみたいだし、実際途中までの基本はそうなんだけど、でも作者は田中啓文、その世界構造の設定やディティール、描写がとにかく悪趣味! その執拗なエログロゲロ描写は読む人を選ぶと思うけど、物語の行き着くところはしっかりSFしていたので、その悪趣味も全部まとめて堪能できました。
物語が進むにつれ、読者にもこの「世界」がなんなのかってのが見えてきてそれがSFとしてはけっこう定番なものなので、まさかそれだけってことは……と思っていたらさすが、しっかりひとひねりふたひねりしてあって、そして最後にピースがすべてはまって物語が閉じる。
世界の真実が明らかになり、物語のピースが全ておさまるのって、けっこうカタルシスがあるものなんだけど、それだけじゃない、なんともいえない読後感が残る。これって田中啓文の小説にいつも感じるいびつさみたいなものから来てるんだと思う。
田中啓文の小説には、いびつさみたいなものをいつも感じるんですよ。この「忘却の……」では、世界観・ストーりー・キャラクターからこまかいディティールまで、そのいびつさがあふれていて……でも、それがまた魅力なのかもしれない。

にしても、なにかというとすぐに脱糞するのは……。こんなに脱糞という単語が出てくる小説読んだのは初めてかも。もちろん脱糞以外にもそれに類するさまざまな描写がてんこ盛りなんだけどね。ああ、こんなに脱糞脱糞書くと、スカトロマニアな人の検索にこの日記がガンガン引っかかっちゃいそうだなぁ(苦笑)。

これでまた、このエントリがスカチョロマニアの検索に引っかかってしまうのか(^^;

まぁ、そんな感じで、万人に手放しで薦められるような小説じゃないかもしれないけど、田中啓文の小説を読んだことあるなら、まーわかってるだろうし、その期待にはじゅうぶん応えてくれるので、問題なしですよ。
僕は大好き!

あ、田中啓文の読者といっても、『ハナシがちがう!―笑酔亭梅寿謎解噺』とかを気に入って読み始めたって人には、少々……いやかなりキツいかも(^^
でもオススメ!

気になってる文庫新刊
イニシエーション・ラブ
イニシエーション・ラブ 乾くるみ

静岡市が舞台になってるってことで気になっていて、文庫になったら読んでみようと思っていた小説。
ミステリーなんですよね? たぶん? でも、恋愛小説っぽいのかな?
昨日は近所の本屋では見つけられなかった。
近いうちに購入予定。

冬の巨人
冬の巨人 古橋秀之

出てたの知らなかった!
デュアル文庫、近所の本屋さんには全然入らないしorz

 

Category : 気になる本

Posted by Donkey : May 17, 2007 12:44 AM

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