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June 06, 2006

キャプテン・フューチャー『透明惑星危機一髪!』

透明惑星危機一髪!/時のロスト・ワールド <キャプテン・フューチャー全集4>創元SF文庫『透明惑星危機一髪!/時のロスト・ワールド <キャプテン・フューチャー全集4>』収録の1本目「透明惑星危機一髪!」をごろごろしながら読む。
肩の力を抜いて読む本としては、〈キャプテン・フューチャー〉はすごく楽しくていいですよ、やっぱり(^^

このエピソードは、平行世界へと行き来する装置でまるでテレポートするように神出鬼没な宿敵ウル・クォルンとの、異世界の透明惑星の秘宝をめぐっての対決。

メインアイデアのひとつである「透明化」ってのは、透明人間の昔から現在までSFではずっと使われているガジェットですよね。「攻殻機動隊」の光学迷彩も透明化のバリエーションだし。

〈キャプテン・フューチャー〉の世界はまぁ今の科学常識から見たら荒唐無稽ではあるんだけど、それはどの惑星にも(小惑星にまで)大気があって生物がいて、太陽系内を縦横無尽に光速で飛び回れる宇宙船があって……というような、楽しくて賑やかでテンポよくストーリーを進めるための世界設定の部分を、ある意味ファンタシーと割り切ってるって感じですよね。
もちろん読者も(今の時代ならなおさら)そこは割り切って楽しんでるわけだし。
そしてなによりそのイマジネーションがすばらしいから、全然OKなんですよね。
今回の舞台でも、天王星の〈果てのない河〉や〈輝きの海〉とか、蝕のあいだすべての生物が凍結している惑星とか、まさに訳者の野田昌宏氏の名言「SFは絵だねぇ」の世界!

といっても、今回の「透明化」とか「5次元を介しての平行世界」とか、エピソードのメインアイデアやガジェットは、ただただ荒唐無稽なのではなくちゃんと理屈を通そうとしているのが、流石というかうれしいんですよね。
そのへんがやっぱりいまだに支持されて(いますよね?)る一因なんだと思ったり。

「透明化」ってガジェットをあまり深く考えずに使うと、透明になって相手から見えなくなっても自分からは相手が見えるような安易なものになりがちなんですよね。
そのあたりがしっかり描写(現代の視点でみれば大雑把かもしれないけど、作品内整合性としては)されていて、お互いが見えなくなってる同士の決闘という見せ場になっているあたり、スペオペといえどもSF魂がしっかりあるなぁ……と、しみじみ。

といいつつ、〈キャプテン・フューチャー〉が楽しいのは野田昌宏氏の訳文の魅力にもあるんだよなぁ、とあたりまえながらやっぱり再認識(^^
とくにキャラクターたちのやりとり、グラックとオットーのやりとりはいつものことだけど、今回もゲストキャラのおしかけフューチャーメン就職希望な小僧ジョニー・カークとか、野田節ノリノリな感じで楽しいくって。

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Category : 読書感想2006

Posted by Donkey : June 6, 2006 02:18 AM

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